これはあなたの歌 嫌なあなたの歌
お風呂沸かしといてって言うから少し期待したのに、やっぱり今日もアルバム1枚聴き終わらないうちに帰っていった。ぬるくなったお風呂は追い焚きしてひとりでつかった。寂しいけどこれでいい。
わざわざタクシーで来てタクシーで帰る。コンビニで甘いものや飲みものを買って、坂の上にあるわたしの家まで来てくれる。それはぜんぶただの対価だけど、それでもコストをかけて来てくれることを嬉しいと思ってしまう。往復のタクシー代とおやつ代、合わせてせいぜい5000円くらいの価値はわたしにもあるらしい。
次がいつまであるのかもわからないまま、携帯が鳴るのを待っている。